バルト三国と呼ばれる、エストニア・ラトビア・リトアニア。これらはヨーロッパのバルト海に面していて、北欧から中欧辺りに位置しています。
それぞれの首都の旧市街は世界遺産に登録されており、一度の旅行で三国をめぐるプランを立てる人は多いのではないでしょうか。
観光以外の注目ポイントのひとつに、バルト三国には非常に度数の高いお酒があり、ウォッカやテキーラなどとはまったく違った独自の風味を持っています。
お土産として購入する旅行者も多く、お酒が好きな方は是非一度口にしてみると面白いかもしれません。
今回は旅の土産にもおすすめの、バルト三国のお酒についてまとめました。料金に関してはうろ覚えなため、おおよその価格として参考にしていただけると幸いです。
エストニアのお酒
Vanatallinn(ヴァナタリン)
エストニアのお土産で定番となっているのは、「Vanatallinn(ヴァナタリン)」というお酒です。
ジャマイカ産のホワイトラムがベースで、オレンジ、レモン、シナモン、バニラなどがブレンドされた風味豊かなリキュールです。
アルコール度数は種類によって40〜50パーセントまで揃っており、独特な甘みと柔らかみにより、ストレートでもクイっといけてしまう危険なお酒です。
実際に飲んだ方の感想には「アイスクリームやコーヒー垂らしてもOK」という声が多く見られますが、確かにミルク系にはよく合うと思います。
ギフトショップやスーパーマーケットにて購入可能で、値段は種類によって9〜13ユーロ(約1200円〜1700円)くらいです。
時々日本で売られることもあるようですが、手に入りにくく値段が高くなるため、できればお土産として持ち帰るのがおすすめです。
エストニアビール
エストニアビールの種類は豊富で、最も知られているのは「SAKU(サク)」というメーカーです。
レストランでSAKUビールを扱っている店舗は多く、街を歩いていればあちこちで看板を見かけるでしょう。
もちろんスーパーマーケットにも売られているので、いろいろと味見をしたい方はこれらで手軽に試すことができます。
国によってはビールが500ml以上のボトルでしか売られていない場合がありますが、エストニアには350ml缶もあるので、あまり飲まない方でも購入しやすいです。
そのほかに有名なのは「A.Le Coq(ア・レコック)」というメーカーで、個人的にはこちらのコクのあるテイストがお気に入りです。
エストニア第二の都市「タルトゥ」のA.Le Coq本社工場には、ビール博物館があるそうなので、興味のある方は訪れてみてはいかがでしょうか。
ラトビアのお酒
ブラック・バルサム
ラトビアのお土産として人気があるのは「ブラックバルサム」というお酒で、こちらはアルコール度数が30〜50度。種類によって強さとテイストが違います。
30度の紫色のボトルは甘くてフルーティーなテイストです。強さを忘れてストレートでもクイクイいけてしまい、まったり系のカクテルにしても美味しいでしょう。
意外なところではヨーグルトドリンクに入れたら相性が良く、つい飲みすぎてしまいました。この紫ボトルはお土産としてプレゼントするのに大変おすすめです。
そのほかにレッドやゴールドやチェリーのボトルがあり、そのうち茶色い瓶のゴールドラベルのボトルは、アルコール度数が45度で濃厚な薬草っぽいテイストでした。
ストレートのままでは飲みやすいとは言い難く、たまたま持っていたコーヒー牛乳で割って飲んでみましたが、ミルク系との相性は悪くないかもしれません。
きっと飲み物としていただくよりも、風味づけにアイスクリームにかけた方が美味しい気がします。
ボトルのサイズは大小様々で、それによって値段が変わりますが、700ml以下のボトルであれば1000〜1800円くらいの間で買えると思います。
ひと口サイズのミニボトルもあるので、まずはそちらで試飲してみるのもいいでしょう。ギフトショップ、スーパーマーケットなどで幅広く販売されています。
リトアニアのお酒
リトアニアビールと蜂蜜酒(ミード)
リトアニアはビールの国。そのためスーパーマーケットでは、多くの種類のビールがずらりと並んでいます。
値段はだいたい500mlで1ユーロ(約132円)前後。お手軽価格であるため、気になるボトルを日替わりで試してみてはいかがでしょうか。
お土産になりそうなお酒といったら、アルコール度数が12%、50パーセントの蜂蜜酒(ミード)があります。
12%は甘くてまろやか、50%はなかなか強烈ですが、これらはリトアニア国家遺産にも指定されているという銘酒です。
スパークリングワインが激安!
お土産にはあまり適していませんが、リトアニア滞在中に気になったのは、スパークリングワインが激安なことでした。
日本でスパークリングワインのフルボトルを購入した場合、安くても700円くらいはすると思いますが、リトアニアでは2ユーロ(260円)前後とかなりお買い得でした。
ビールに飽きたらスパークリングワインで楽しんでみてはいかがでしょうか。
酒類をお土産にする際の注意点
バルト三国の酒販売事情
バルト三国では、アルコール類の販売時間の規制があり、エストニアとラトビアでは22:00以降は買うことができません。
リトアニアはさらに時間が短く、月〜土曜は20:00まで、日曜は15:00になると販売禁止となるので注意しましょう。
観光で一日動き回った後、宿に帰ってとりあえず一杯飲もうとスーパーマーケットに寄ってみたら、販売時間が過ぎて買えなかった、などはよくあることです。
どうしても飲みたい場合はレストランやバーに行けばいいですが、お土産に購入したい場合は、帰国前夜に慌てると買いそびれる可能性も出てきます。
メジャーなものは空港内にも売っていますが、それ以外ものは早めにキープしておきましょう。
海外から日本への酒類持ち込みについて
海外でお酒を購入し日本へ持ち帰る際には、1本760mlのものが3本までなら免税になるそうです。
とはいってもボトルの大きさなんて様々なので、合計で2280mlまでなら免税、それ以上の場合は2280mlを超えた分が課税対象とされるのだと思います。
税額は酒の種類によって変わりますが、1リットルに対して200〜600円程度の額なので、大量買いでもしない限りは高額にはなりません。
ウイスキー・ブランデー 600円
ラム・ジン・ウォッカ 400円
リキュール・焼酎など 300円
その他(ワイン・ビールなど) 200円
※1リットルあたりの税率
ウイスキーとワインといったように、種類が複数ある場合は税率の高いものから優先的に免税対象として選択し、支払い額が最少になるよう計算をしてくれるそうです。
日本ではレアなお土産だと思うので、少々の税金を気にするよりは、持ち帰ってしまった方が後々楽しめるかもしれません。
もしも不明な点があるならば、税関に電話かメールで問い合わせができるので、帰国前に相談するとよりスムーズです。
酒類の梱包について
酒瓶を預け荷物に入れる際は梱包にじゅうぶん注意してください。
まずはビニール袋で何重かにし、万が一破損してもスーツケースが酒だらけにならないよう、しっかりガードをした上で持っている服でさらに包みましょう。
そして中で瓶が動かないよう、スーツケースの隙間を埋められるとベストです。これでよほどの衝撃が加わらない限り割れることはないと思います。
ただし、中には首が細長く洒落たデザインのものもあるので、そのようなものを持ち帰る場合はより厳重に、服の中に埋めるように収納してみてください。
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