石垣島と西表島の間にある小浜島は、サトウキビ畑が広がるのどかな島で、ドラマ「ちゅらさん」の舞台になったことで知られています。
石垣島から約30分ほどで到着するため、日帰り観光もじゅうぶん可能です。
島を訪ねた印象はとても素朴な感じでした。それでいて主なビーチはリゾートホテルが管理していて、宣伝広告などのアクティブなイメージとは、少しギャップがあるように感じます。
台風並みの強風の中、自転車で島を一周したエピソードと、そのとき得た小浜島の景色と情報をご紹介します。
小浜島への行き方と交通
小浜島へは高速船かカーフェリーで
小浜島へ行くには石垣島から船で向かうのが一般的です。船は高速船かカーフェリーの2種類があり、所要時間は5分ほどしか変わりません。
ですが、高速船は1日20本ほど出航していて料金は片道1060円。カーフェリーは週4回1日1便出航していて料金は740円と、利用するには違いがあるようです。
カーフェリーが石垣島を出航するのは月・火・木・土の12:50となっているので、出発時間と曜日が合えば料金的にはお得です。
ただ石垣島から日帰りの場合は、午前に高速船で出航した方がいいでしょう。時刻は下記のリンクをご覧ください。
離島から小浜島への行き方
竹富島と西表島からの船の移動も可能です。ただ本数がとても少ないので、プランを立てる際には時間配分に気を付けましょう。
料金は竹富島から1030円、西表島から1410円です。時刻は以下のリンクをご覧ください。大原港、または大原航路と書かれているのは西表島のことです。
小浜島の交通
島内の移動はレンタカー、レンタバイク、レンタサイクル、観光バス、徒歩のいずれかになります。
レンタルするには港を出てすぐの場所に営業所が数件並んでいるので、そちらを訪ねてみてください。
そのほかには観光バスも出ているようです。詳しくは以下のサイトをご覧ください。
レンタサイクルは電動式がオススメ
小浜島は周囲が16キロほどしかないため、自転車でじゅうぶんまわれるくらいの大きさです。ただ坂道が多いので、レンタサイクルは電動式がオススメです。
港から島の先端までの所要時間は体力によって違いますが、通常30〜40分ほどで行けると思います。
小浜島の気候・冬の天気と服装
12月の服装
12月の小浜島は太陽が出ると真夏の暑さです。日差しもかなり強くなるため、日焼け止めや帽子を用意した方がいいでしょう。
一方、曇りの日には冷たい風が吹き付けるため、適度な防寒が必要です。風が吹けば直撃し、体感温度は気温よりも低く感じるかもしれません。
天気の良い日にはTシャツで大丈夫ですが、崩れた日には東京の秋をイメージした薄手のコートを準備してください。
それから晴れた日でも突然雨が降るので、ウインドブレーカーを用意しておくと便利です。
強風時の小浜島
強風時には傘は役に立たないので、小雨程度であればささない方が安全です。
バイクか自転車を利用の際は、転倒しないようくれぐれも気を付けてください。ビーチでは砂が飛んでくるので、サングラスがあった方が良さそうです。
ちなみに石垣島離島ターミナルで尋ねたところ、船は台風でも来ない限り欠航はほとんどないと聞きました。でもその分かなり揺れると思ってください。
カメラは座席に置くと落ちるので、体から離さないようすることと、開封後の缶ジュースなど、蓋のないドリンクは持ち込まない方がいいでしょう。
小浜島の北エリア観光
この日の小浜島は曇りときどき雨+強風。離島は風が直撃すると聞きますが、それがいったいどんな様子なのかを実際に体験してきました。
横浜人の私にとっては台風並みに感じましたが、地元の方々は「今日は風強いね」と言ってただけで、特に変わった様子はありません。
島に関する情報を何も入れずに来たので、到着後はとりあえず歩いてみることにしました。全身で風を受けながら、まずは北側エリアの散策です。
廃墟と美味しい居酒屋
港から続く道をまっすぐ歩いていくと、海側にちょっとおしゃれな建物が見えて来ます。リゾートホテルのような高級感がありますが、それにしても静かすぎる雰囲気です。
ここはコーラルアイランドリゾートといって現在は廃墟になっているようで、その跡だけが残り閑散としていました。
奥に進んでみるとビーチに出ました。美しいのは確かなのですが、とにかく風が強く雨も降って来たので長い時間いられません。ただ穏やかな日に海を眺めるには最高の場所だと思います。
コーラルアイランドリゾート跡地には島で評判の居酒屋があるそうです。
営業時間が夜であるため立ち寄ることができませんでしたが、居酒屋サヌファといって美味しい地元料理がいただけるとの噂です。
住所:沖縄県八重山郡竹富町字小浜758-1
営業:18:00〜23:30
定休:水曜
電話:0980-85-3280
小浜島の北西エリア観光
コーラルアイランドリゾート跡地を出た後は、島の北西方向に進みました。道路の向こうには美しい海と、突き出た島の先端が見えてきます。
だけどここであることに気付きました。小浜島を徒歩で移動するのはハードな道のりだったのです。
まず坂道が多いことと、イメージよりも距離があったこと、それに加えて全身に受ける強風と、ときどき降る雨にすっかりめげてしまいました。
時間はかなり早いですが、散策はやめて石垣島へ帰るために港へ戻ります。
アカヤ崎と石長田海岸(いしなーたかいがん)
港へ引き返したため到着せずに終わりましたが、島の北西部にはアカヤ崎という見晴らしのいい丘と、その南側に石長田海岸というマングローブの広がるスポットがあります。
そのほかは高台から辺りを見渡せるちゅらさん展望台があり、以前は観光スポットとして注目されていましたが、残念ながら現在は閉鎖されています。
道に標識が残っていますが入ることはできないので、北西エリア散策の際は気を付けましょう。
小浜島の西エリア観光
石垣島に帰ろうかと港に引き返したのですが、カフェでひと息入れているときに、レンタサイクルという手段があるのを知りました。
最終の船までまだまだ時間はあるし、自転車であればなんとかなりそうです。地元の方のススめでノーマルではなく電動付き自転車を借りて、再び島の最西端まで出かけました。
細崎海岸(くばざきかいがん)
途中、景色にカメラを向けながらゆっくり進んで約40分。念願の細崎海岸に到着です。
普通に走れば港から30分ほどで行けると思います。ここは島の最西端にある海岸で、目の前約2kmの距離に西表島を見ることができます。
細長い地形の先端であるため、見事に風が吹き抜けます。そのためビーチでは砂攻撃に遭い、飛んでくる砂の痛みに耐えながら軽く辺りを散歩しました。
が…はっきり言ってそんなことしてる場合じゃないですね。まぁ無事到着したので満足です。景色は本当に美しい場所だと思います。
海人(うみんちゅ)公園
細崎海岸の隣にはマンタの展望台が目印の公園があります。ここは海人公園といって、天気のいい日には休憩がてらゆっくりと過ごせる公園です。
漁港があるので、ビーチとはまたちょっと違った風景を見ることができます。広い海が一望できる見晴らしの良さが魅力です。
小浜島の南・南東エリア観光
島の南側の道を通り港へ帰る途中、いくつかのビーチを見つけました。小浜島の道は海岸沿いを走るのではなく、田畑の向こうにときどき海が見えるイメージです。
なので軽快なサイクリングといえるかわかりませんが、南側は海が見えるポイントが他に比べて多いです。
南風花海岸(はえばなかいがん)
海岸に抜ける道を見つけたので行って見ると、とても静かな砂浜に出ました。ここはまわりの山や木々に遮られ、風が当たらない場所となっていたのです。
こんな日に海にいる人もいないので、唯一の〜んびり過ごした時間でした。周辺にはマングローブが生えていて、離島らしいクリアな海を見ることができます。
どのエリアもそうですが、くもり空でもとてもきれいなので、晴れていれば本当に素晴らしい景色なのだと思います。
南島側のその他のビーチ
こちらはホテルが管理しているはいむるぶしビーチです。
海水浴やマリンスポーツなど様々なアクティビティーが楽しめるそうで、きっと島では最もポピュラーな充実したビーチなのではないでしょうか。
さらに東へ行くと、星野リゾートが管理しているプライベートビーチがあり、港の手前に当たるエリアには、トュマールビーチと呼ばれる長いビーチがあるそうです。
小浜島サイクリング中の風景
小浜島にはシュガーロードと呼ばれる道があるくらいに、サトウキビ畑が多く広がっています。
道路からは牧場がすぐ近くに見え、牛たちがのんびり過ごしている様子が伺えます。
道でヤギを見かけることも多く、学校の草をヤギたちに食べてもらっている場面もありました。
集落は島の中央にあり、食堂などもポツポツ見かけますが、ホテル周辺とはまるで別世界の本当に素朴な雰囲気です。
小浜島サイクリング・日帰り旅行の感想
悪天候の小浜島となりましたが、感想としてはとても面白かったです。
なぜなら旅は何が起こるかわからないものであり、そのとき少々残念に感じても、振り返るとけっこう充実していることが多いですね。
今回は石垣島から日帰りでしたが、もし小浜島に宿泊するなら民宿に泊まってみたいです。
きれいなホテルよりも民宿のおばちゃんにお世話になる方が、きっと島との距離が縮まるのではないかと思います。
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