ランゲージエクスチェンジは文字通り言語を交換することで、母国語をはじめ可能な言語を教え合うというものです。
私はこれに対応したアプリを利用し、主に北米、ヨーロッパ、南米、アジアの人たちと英語でコミュニケーションを取っています。
日本人ユーザーはあまり多くないようですが、とてもかんたんに利用できるので、英語を身近に置くにはおすすめです。
アプリ使用時の様子や感想をまとめたので、興味のある方は参考にしてください。
【英語学習方法の参考記事】
英語が話せないまま一人旅を始めた私の学習法と、外国人の友達から学ぶリアルな英会話
ランゲージエクスチェンジにトライ!
まずは登録してみよう
どのように使うかは後回しにして、まずはアプリをインストールしてみましょう。私が選んだのは以下の2つで、ライン感覚で気軽に使えるのが特徴です。
HelloTalk 世界最初の言語交換ソーシャルネットワークアプリ
これ以外のものでは「My Language Exchange」というサイトに登録したことがありますが、コンタクトフォームからメッセージを送ると、メールアドレスにお知らせが届くシステムであり、とにかくやり取りが面倒でした。
やはり手軽さというのは大切なので、使いやすくて便利な機能も付いている、2つのアプリがおすすめです。
プロフィールを作成
Tandemのプロフィール作成欄の一部。言語は複数選択できます。
インストールし終わったら普段使っているSNSと同じように、プロフィール欄を埋めていきます。
アプリによって若干の違いはありますが、基本的にはプロフィール写真、ハンドルネーム、話せる言語と学びたい言語、自己紹介文などを記入すればOKです。
写真を選ぶ
プロフィール写真は物や景色よりも、本人が写っている方が見た人に安心感を与え、友達ができやすいと思います。
もしも顔を出すのが嫌ならば、うしろ姿や帽子をかぶっているものでもいいので、できるだけ姿が写っている写真を選んでみてください。
ハンドルネームをつける
ハンドルネームは本名でもニックネームでもいいので、実際に呼んでもらう名前にしましょう。
ときどき変なハンドルネームを付けている人がいますが、外国人の名前は覚えにくいので、別のものにした場合は少々コミュニケーションが取りづらくなります。
例えば「apple1」というハンドルネームを付けて、チャットでは「Makiと呼んでください」と言ったとしたら、名前を思い出すのにいちいち会話履歴をさかのぼらないといけません。
名前を呼ばないで過ごすこともできますが、それではなんだか味気ないですね。
ハンドルネームと同一にしておけば、すぐに覚えてもらえて間違われることもなくなります。
自己紹介文を英語で書く
自己紹介文はかんたんでいいので英語で書きましょう。日本語でも記入することはできますが、多くのユーザーは読めません。
お互い勉強中の身なので、多少間違っていても大丈夫です。ここは正解かどうかよりも、しっかりと意味が伝わるように書かれているかが大切です。
英語でチャットを始めてみよう
ある程度プロフィール欄が埋まり、オンライン表示にしてあれば、こちらがアクションを起こす前からメッセージが来はじめると思います。
送られて来るメッセージに応えていくのもいいですし、話す人を選びたければ、国や年齢などから希望のユーザー層を検索することもできます。
プロフィールを見て感じが良さそうな人に挨拶をしていきましょう。
自己紹介を練習しよう
メッセージを長押しすると選択項目が現れ、文章の添削や翻訳機能が使えます。
最初はとても緊張しますが、相手はいきなり難しいことは言ってきません。
「こんにちは」「はじめまして」などの挨拶から、「どこに住んでるの?」「この国には来たことある?」など、お決まりのやり取りから入ります。
まずはいろんな切り口で、自己紹介ができる練習をしてみるといいでしょう。
翻訳機能も付いているので、英語初心者でも大体の意味は把握できると思います。
ランゲージエクスチェンジのメリット
アプリを使う学習方法は、試験勉強のようなやり方とはひと味違います。
使い始める前に、実際の様子を知りたいという方もいるようなので、私が感じたこのアプリのメリットをあげてみます。
リアルな英語に触れられる
チャットをしていると、知らない単語やフレーズが自然と出てきます。
言葉の使い方は個人や地域よって微妙な違いがあり、それらは決して教科書通りではありません。
これはイングリッシュスピーカーの言葉をリアルに学ぶチャンスなので、チャットのあとは履歴を必ずチェックしておきましょう。
遊び感覚で学ぶことができる
必要な道具はスマホであり、内容は会話をすることで、相手は目上ではなく友達です。
なのでSNSをしているときのように、楽しみながら利用できるのが最大の魅力です。
それに話す相手がいるというのは、学習意欲を維持するきっかけにもなります。
相手の言葉が理解できたり、使える単語がひとつでも多くなっていったら、より楽しさも増していくでしょう。
ネイティブに直接質問できる
難しい質問は避けた方がいいですが、かんたんな内容であれば、イングリッシュスピーカーであるチャット相手に直接質問することができます。
これは会話のきっかけにもなり、学習にも役立つのでおすすめです。頼られた方も決して悪い気はしないと思います。
仲良くなれば直接話ができる
アプリにはメッセンジャーやラインのように、ダイレクトトークができる機能が付いています。
なので信頼できる相手ならば、やはり文字だけよりも、直接話した方がいい学習になるでしょう。
日本人はまじめに勉強するのに、なぜ英語が話せるようにならないのか、という声もよく聞きますが、理由は単に会話の機会が少ないからだと思います。
親しくなった人がいれば、ぜひフリートークをお願いしてみてはいかがでしょうか。
ランゲージエクスチェンジのデメリット
気軽で楽しいアプリですが、決していいことばかりではありません。
次はランゲージエクスチェンジをするにあたってのデメリット、そして注意事項についてあげてみます。
学習ということを忘れてしまう
ユーザーと仲良くなるのはいいのですが、同時にしっかり自己管理をしていかないと、ダラダラと会話しているだけになってしまいます。
それでも英語に触れ続けるのはムダではありませんが、気付くと中味の薄いまま、けっこうな時間を費やしていることも多いです。
その際はアプリの使用時間を決めるか、「今日はこの語を使って会話をする」など、自分の中でテーマを決めて進めていくといいでしょう。
日本語で話してしまう
言語交換なので、英語を学ぶと同時に日本語を勉強している外国人のヘルプをしていきます。
英語と日本語をごちゃまぜで話すのは、とても助かるときがありますが、逃げ道があるとそれだけ上達しない可能性も出てきます。
なのでここでも自己管理が必要で、常に学ぶ意識を忘れないよう心がけましょう。
男女の出会い目的の人に遭遇する
相手に日本語を学習する気は感じられず、単に異性の友達が欲しいだけのケースも多いです。
アプリを使用する上で面倒なことといったら、大半がこれではないでしょうか。
露骨にデートしようと言って来る人もいるし、遠回しにアピールして来る人もいます。ただ学習目的ではないからといって、厄介な人ばかりではありません。
そこでいろんな人たちとチャットをしていく中で、私が感じた要注意人物の特徴をあげてみました。
こんな人には要注意!
【いきなり電話をかけてくる】
アプリの通話機能を使って、いきなりダイレクトコールしてくる人がいます。出たくなければ構わず無視してしまいましょう。
【結婚してるの?と聞いてくる】
初っぱなから「Are you married?」聞いてくるのは、誘える相手かどうか見定めてるケースが多いです。
でも、いろいろ話しているうちに聞かれることはよくあるので、自然な流れであれば警戒しなくていいでしょう。
【あなたの写真が見たいと言ってくる】
写真ならプロフィールに載ってるやんけ!と思いますが、これを言ってくる人は多いです。
大抵の場合はお断りして大丈夫ですが、稀にゴネる人もいらっしゃいます。
「撮ることができるはずだ」「送らないのはおかしい」「そうか、あなたは男なんだ‥」と言われたこともありました。
どっちにしてもこのような方とは、目的が違うのでいい友達にはなれません。
【自分のキメ顔写真を送ってくる】
なぜか自分のキメ顔写真を、上半身裸で送ってくる人がいます。
世界には本当にいろんな人がいるので、ここはスルーして次行きましょう。
【返事を催促する】
メッセージが来ても、すぐに返事できないときもありますね。
ほとんどの人は何も言ってきませんが、ときどき「僕と話すのが退屈なの?」と不機嫌になる人もいます。
それから英語を訳すのに苦戦して、ほんの数分空いただけでも「なぜ返事しないの?」と指摘してくる人もいます。
見知らぬ外国人に返事を催促されても、可愛くもなんともありません。私の場合はこれを見た瞬間に、友達リストから消えていきます。
【日本在住の外国人】
日本に住んでいる外国人は、基本的に日本人の友達を求めているケースが多く、「食事に行こう」と直接誘うことも可能です。
もちろん、その気がなければきちんとお断りましょう。
相手の下心も英会話の練習に役立てよう
これらのやり取りは面倒ですが、すべて排除する必要はありません。こちらが望んでいないのであれば、はっきりと断ればいいだけです。
それ以外の会話は、英語の練習に役立てていきましょう。なぜなら下心がある男性ほど、あちらから頻繁に連絡をしてくれます。
するとそれだけチャットの機会が増えるので、会話の上達も早いです。
それからアプリ内では嫌な人をブロックすることができますが、リアルな人間関係ではそうもいきません。
なので負担がない程度にお相手しながら、言葉の交わし方や断り方を、英語で練習しておくのもアリだと思います。
アプリ内での英会話を続かせるコツ
アプリの添削機能を使って、英語を教えてもらっている図
ユーザーの中には親切に英語を教えてくれる人もいるので、使い方によってはとてもいい学習ができると思います。
そして異性のユーザーに抵抗のある方は、同性のユーザーのみを選んで会話することも可能です。
ただ健全に学習し合おうという人は、質の良い会話はできても、いまいちチャットが長続きしない傾向にあるのも事実です。
例えばFacebookの友達も、趣味が同じで仲が良いからといって、毎日メッセンジャーで会話したりはしないですよね。
そこで、良い友達とコミュニケーションを続かせるための、いくつかのコツをあげてみました。
会話を膨らませるには相手の話を聞く
良い友達関係を築くには、こちらに好感を持ってもらわないといけません。
これは英語力ではなく会話力となりますが、ご自身の話を一生懸命にするよりも、相手の話を膨らませていく方が、会話というのは盛り上がりやすいです。
誰でも自分の話に興味を持って、楽しそうに聞いてくれたら気分がいいですよね。なので相手の国や趣味に関する話題を中心に、会話を拡げていってみてください。
ただ、話を聞くのと根掘り葉掘り質問するのは、まったく意味が違うので気を付けましょう。
定期的にメッセージを送る
楽しく会話が進んでも、一度期間が空いてしまうと、そのまま音沙汰なくなってしまうことはよくあります。
なので、気に入った相手と友達関係を続けたければ、定期的にこちらから声をかけていくのも必要です。
次に繋がる会話をする
例えば春先に、「日本ではもうすぐ桜が咲くよ」と話したとします。すると大抵の場合は「ステキだね」「見たいなぁ」などの返事をくれると思います。
そこで「満開になったら動画を撮って送るね」と言っておくと、次に繋がるきっかけになります。
細かいことは気にしない
人が集まるところには、いろいろと不満が付きものです。そして他人は絶対に自分の希望通りには行動してくれません。
特に日本のマナーや常識は、外国人にとって不思議に感じることもあるそうです。
なので外国人とコミュニケーションを取るというのは、その感覚の違いを受け入れないと成り立ちません。
その際に禁止事項を増やすよりも、心を広く持っている方が、より楽にコミュニケーションが取れると思います。
無料アプリで英語学習をした感想
ほんの二十数年前までは、外国人とやり取りするには、国際電話を利用するかエアメールを送るかしかありませんでした。
だけど今では世界中と手軽に繋がることができ、本当に便利な時代になったと思います。
私のようなロクに勉強したことない人間が、今さらながら独学で学べているのも、この時代だからこそだと思います。
アプリを使った学習に関しては賛否両論あるようですが、確かに使い方次第で良くも悪くもなるでしょう。
それは進めていくうちに、いろんなやり方を試していけばいいと思います。
ぜひたくさんの人と積極的に会話をして、ご自分の学習に役立てていってください。
【英語学習方法の参考記事】
英語が話せないまま一人旅を始めた私の学習法と、外国人の友達から学ぶリアルな英会話