東南アジア最高峰4095mのキナバル山(マレーシア)!難易度・登山の服装・持ち物・個人予約の方法

標高4095m。東南アジア最高峰のキナバル山は、多種多彩な動植物が住むことで知られるキナバル自然公園内に位置しています。

初心者でもチャレンジ可能なことから初めての海外登山にキナバル山を選ぶ人は多く、山の管理がしっかりしているため危険度は低いです。

最寄りのコタキナバル空港までは日本からの直行便もあり、成田から約5時間半とアクセスが便利です。今回は旅の準備から持ち物まで、キナバル登山に必要なものをまとめました。


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キナバル登山の準備

キナバル山についての予備知識

マレーシア・ボルネオ島北部にあるキナバル山は、標高が東南アジア最高峰の4095mで、キナバル国立公園内に位置しています。

周囲は熱帯雨林のジャングルとなっていて、世界最大の花であるラフレシアや、食虫植物ウツボカズラなど、珍しい植物が見られることで知られています。

一方、山頂付近はジャングルとは一変して、一面が岩に覆われた独特な世界が広がります。

キナバル山は火山ではなく地殻変動によってできた山で、現在も隆起は続いており、一年に数ミリずつ盛り上がっているそうです。

キナバル登山に必要な日数

登山をするには申し込みが必要です。入山は厳しく管理されており、山ガイド同行が義務付けられ1日の入山者数も限られています。

またゲートの開閉時間が決まっているため、日帰り登山は体力のある方でも時間的にかなりハードです。

そのため山小屋に一泊するのが一般的なスタイルであり、登山を含めた旅の日数は最短4日は必要です。

1日目:日本からコタキナバル
2日目:登山
3日目:下山
4日目:コタキナバルから日本

そのほか観光や休息をどのように含めるかで旅の所要日数は変わりますが、丸二日はキナバル登山の時間と思って計画を立ててください。

キナバル登山の3つの申し込み方法

キナバル山は自由に出入りできる山ではありません。そのため登山をするには現地ツアーの予約が最優先です。

予約が取れ参加が確実になった後に、宿と航空券の手配をするようにしてください。

日本の会社を通して現地ツアーに申し込む

キナバル登山には山小屋や山ガイドの手配が必要なため、コミュニケーションに自信のない方が個人で申し込むには少々大変かもしれません。

その際は割高になってしまいますが、日本の会社を通して現地ツアーに申し込むか、航空券やホテルがすべて込みのパッケージツアーに申し込むといいでしょう。

現地ツアーには宿泊先から登山ゲートまでの送迎サービスが含まれています。宿は送迎可能なエリア内で予約をしてください。

キナバル登山案内所

マレーシア到着後にオフィスに向かう

どうしてもコストを抑えたい場合は、マレーシア到着後に現地のオフィスにて申し込むと安く済むとの情報です。

ただし山小屋がすでに満室の可能性があり、それらの手配ができなければ登山は不可能です。

滞在期間が長いならばチャンスがあるかもしれませんが、登山目的の短期旅行の場合はやめた方がいいでしょう。オフィスの場所は現地の観光案内所で伺ってみてください。

日本から管理会社に直接連絡する

もうひとつは日本から山小屋の管理会社に直接コンタクトを取り、山ガイド込みのパッケージプランを予約する方法です。

その際はメールではなく電話で問い合わせた方が確実とのことです。このとき宿泊施設から登山ゲートまでの送迎の確認も必ず行ってください。

ステラサンクチュアリロッジ公式HP


キナバル登山と富士登山との比較

キナバル山は標高が富士山より少し高く、特別な技術を必要としないところから、富士登山とイメージを重ねるケースが多いのではないでしょうか。

難易度や持ち物はそう大きく変わりませんが、ただ山頂に雪のかぶる赤土の富士山と、赤道近くの岩でできたキナバル山では、元々の環境にかなりの違いがあります。

それを知っておくだけでも準備がしやすくなると思うので、富士山との比較を加えながらキナバル山の状況をご説明していきます。

キナバル山の難易度

富士登山の難易度の目安

富士山には4つの登山道があり距離も難易度も様々ですが、一般登山客は五合目からスタートするケースがほとんどでしょう。

最も登山客が多い吉田ルートでは、五合目から山頂までの高低差が1450m。岩場が多いですが特に難しい道はなく、それなりに体力がある方であれば登頂可能です。

キナバル登山の難易度の目安

キナバル山は登山ゲートから山頂までの高低差が2200m以上。富士山に比べて800m近く長いです。

平坦な道を800m歩くのはかんたんですが、山道においてこの距離は短くありません。技術的には富士山と変わりませんが、キナバル山は距離が長い分だけ余計に体力が必要です。

キナバル山の登山道

富士登山道の様子

富士登山道のイメージをかんたんに言うと、行きはゴツゴツとした岩を登り、帰りはやわらかい土の坂道をくだります。

下山道はなだらかですが、砂や小石が靴に入りやすく、足首を覆うレッグカバーが必須です。

キナバル登山道の様子

キナバル山の登山道は階段状になっており、山頂付近は一面なめらかな岩で覆われています。そのためレッグカバーは必須ではありません。

きれいに整備されていますがやはり山道です。階段は足に負担のかかる高さなので、下山の際には太ももやヒザがかなり疲労します。

そのためトレッキングポールを活用すると足にかかる力が分散され、負担がいくらか少なく済むと思います。

それと決して険しい道ではありませんが、暗闇の中をロープをつたい歩く場面があり、もしも滑れば大事故につながりかねません。

登山靴はしっかりしたものを選び、足元にはじゅうぶん注意して歩行してください。

キナバル山の休憩所

富士山の休憩所

数は登山コースによって違いますが、富士山には五合目から山頂までの間に山小屋が数ヶ所あり、食事や休憩が可能です。

トイレは基本的に有料で、ペーパーが備え付けてあるので、各自で用意するのは予備のポケットティッシュを1、2個持っていればじゅうぶんでしょう。

値段は高くなりますが、ドリンクや食料はかんたんなものであれば、各山小屋で調達することができます。

キナバル山の休憩所

キナバル山は30分〜1時間進むごとに休憩所があり、各所にトイレ(無料)とゴミ箱が設置されています。

ただ休憩所といっても屋根とベンチがあるだけで、売店はないので水や食料は山小屋に着くまで補給できません。あらかじめ多めに用意しておくことをおすすめします。

トイレにペーパーホルダーはありますが、ティッシュはないと思っていいでしょう。

それからマレーシアのトイレにはホースが備え付けられていて、用が済んだら水で洗うのが習慣なため、便座がびしょ濡れになってる場面によく遭遇します。

どのように洗うのかは密室のことなのでわかりませんが、濡れたままでは座ることができません。ティッシュは多めに持ち歩きましょう。

キナバル山での服装

富士山での服装

一般登山が可能な夏の富士山は、五合目では半袖だけでは肌寒く上着が必要な日もあるでしょう。

登山中は暑くなりますが高度が上がるにつれ気温が下がり、山小屋到着までに1、2枚重ね着するケースが多いと思います。

そして深夜に山頂に向かうときには暖かめの格好をして出発し、山頂でご来光待ちをする時間はほぼ真冬の格好で過ごします。

キナバル山での服装

キナバル山の登山ゲートは標高1800m以上の地点にあり、南国とはいえ空気が冷んやりしています。

高度が上がるにつれ気温は下がりますが、4000m級の山でありながら山頂に雪が降ることはなく、富士山ほど寒くありません。

私の場合、登山ゲートから山小屋到着まで重ね着はせず、半袖・半ズボン・タイツ・長袖インナーのままでした。

さらに山頂ではフリースとレインコートのみを着用し、ダウンを出すほどではありませんでした。

とはいってもかなり冷え込むと思うので、富士登山と同じくらいの防寒準備をしておけば間違いないでしょう。

重要!キナバル山では雨対策を意識して

防寒対策も大事ですが、キナバル山では特に雨対策を意識しましょう。

マレーシアは雨季でなくても突然のスコールがやってきます。一日降り続くことは少ないですが、登山中に遭遇すればたちまちずぶ濡れになってしまいます。

雨は必ず降るものと考えて、帽子・靴下・グローブは余分に持ち、可能であればレインコートも予備を用意しておくと安心です。

雨対策で見落としがちなのはリュックです。リュック用のレインカバーだけでは防水率が低く、肩のベルトから水がしみると中まで浸透してしまいます。

以前登山中に雨に降られたときは、リュックの外側をビニールで覆っていたにも関わらず、肩ベルトから水が浸透したため、中の服が絞れるくらいにびしょ濡れになりました。

これを防ぐにはリュックごとすっぽりかぶれるポンチョを用意するとベストです。カメラやスマホが濡れると故障してしまうので、防水はしっかりと行ってください。

可能であれば傘をさしてもいいと思います。ただ両手にトレッキングポールを持てなくなるので、体力のある場合に限ります。

キナバル山の山小屋

富士山の山小屋

富士山の山小屋に宿泊する際は、狭いスペースに雑魚寝をする形となり快適とは言いがたい環境です。

食事スペースはありますが、団体客が次々と来るためゆっくりはできず、用が済んだら寝る以外に何もできない雰囲気です。

あくまでも山頂に向けて再出発する前の、荷物の整理と仮眠だけのためにあるような空間です。

キナバル山の山小屋

富士山のイメージでキナバル山の山小屋へ到着すると、あまりの快適さにびっくりします。

ベッドは広くひとりひとりに寝袋が用意され、シャワールームまで完備されているので、雨に打たれた後もスッキリです。

食事スペースでは水やお湯が自由に飲めるので、ティーバックやスティックタイプのコーヒーなど、好きなドリンクを持参するといいでしょう。

窓の外には岩に覆われた山頂が見え、景色を楽しみながら休憩することが可能です。

キナバル山の森林限界

富士山の森林限界

標高により木々が成長できるかどうかの境目を森林限界といいますが、富士山の森林限界はちょうど五合目付近です。

そのため登山中のほとんどは、むき出しになった山肌を見ながら歩きます。ちなみに吉田口五合目の標高は2305mで、この付近はちょうど森と山肌の境目となります。

キナバル山の森林限界

キナバル山の森林限界は3500mと非常に高く、山小屋はこれより少し低い位置に建っています。

富士山とは1200mもの違いがあることから、キナバル山にはどれだけ高所にまで木々が茂っているかがイメージできるでしょう。

森林限界を超えると景色は一変し、岩の世界へと移ります。この先は下界のジャングルからは想像もつかない、もうひとつの山の顔が現れます。


キナバル登山の服装・持ち物まとめ

キナバル登山で実際に着ていたもの、持っていたもののリストです。予備を持った方がいいと思うものには◯を付けました。

  • リュックサック
  • 登山靴
  • トレッキングポール
  • 雨具◯
  • レッグカバー
  • グローブ◯
  • 帽子◯
  • サングラス
  • 下着(締め付けないもの)
  • 速乾性の長袖インナー◯
  • Tシャツ◯
  • 半ズボン◯
  • 靴下◯
  • タイツ◯
  • 重ね着用のパーカーやフリース2枚くらい
  • 薄手のダウンジャケット
  • フェイスタオル2、3枚
  • ヘッドライト(予備電池も一応)
  • ティッシュ(トイレットペーパーでもOK)
  • ペットボトルまたは水筒
  • キャンディーなど栄養補給できるもの
  • ジップロック(財布やスマホの防水対策に)
  • ビニール(濡れた衣類やゴミ入れ用)
  • 日焼け止め
  • バンドエードや薬

虫に刺されることを心配しましたが、タイツや長袖インナーで肌を覆っていれば特に必要ありません。

山小屋では充電ができるので、使用する際は変換プラグを持参してください。レッグカバーは必須ではありませんが、念のため用意しておくといいでしょう。


キナバル山頂上付近の岩の景色

ドンキーズイヤーピーク(4054m)

キナバル山の岩群にはそれぞれ名前が付いていて、最も有名なのはふたつの岩が縦に伸びた形をしている、ドンキーズイヤーピークです。

2015年に起きた地震により、現在は片方が崩れてしまっていますが、キナバル山のシンボル的存在なのは変わりません。

深夜、暗闇の中を山頂に向かって歩いていると、このドンキーズイヤーピークのシルエットとともに美しい星々が空一面に輝きます。

それはまるで、どこかの惑星にでも降り立ったような不思議な光景で、あまりの美しさと珍しさに、少し進んでは何度も夜空を見上げてしまいます。

ローズピーク(4095m)

キナバル山の頂上である4095mのローズピーク。ドンキーズイヤーピークを通り過ぎ、大きな岩を登ると辿り着きます。

登山客はひとりひとり写真撮影をするために並んでいるので、その間は周辺の夜明けの空を眺めて過ごします。

次の人がいるためそれほど長く居座るわけにいきませんが、東南アジア最高地点にたどり着いた感触を、じっくりと味わってみてください。

セントジョーンズピーク(4091m)

ローズピークから正面を見るとセントジョーンズピークという4091mの岩が見えます。ゴリラの顔をしているということから、登山客にはとても親しみを持たれています。

実はこのときゴリラだということには気付かなかったのですが、美しい岩のシルエットにカメラを向けていたら、顔がバッチリ写っていたので感動しました。

目立つ場所にある岩なので、ローズピークにたどり着きさえすれば、よほどの霧でも出ない限りは見逃さないと思います。

サウスピーク(3933m)

こちらは尖った形と美しいラインが特徴のサウスピーク、3933mの岩です。

ゴツゴツとした岩でありながら表面がなめらかなのが特徴で、下界のジャングルからはとても想像できない光景が広がっています。

登りは暗闇の中を歩いているので、どんな場所かが見えませんが、明るくなった後はこれまでにはなかった別世界に驚くでしょう。


登山直後に起きた地震災害

私がキナバル登山をしたのは2015年5月のこと。この1週間後にキナバル山近くで地震が発生し、岩が崩れ十数名の方が亡くなったとの情報が入りました。

日本では大きく報道されませんでしたが、ほんの少し前に訪れた場所で、このような災害があったのはショックでした。

キナバル山と縁がなければ、「どこか知らない場所で起きたこと」としか受け止めなかったかもしれません。

だけど自覚があろうがなかろうが、実はすべてが連動しているひとつの世界なのだと、このとき強く感じました。

被害に遭われた方々のご冥福を、心よりお祈りいたします。

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