カトマンズから西に200km。大きな湖に面した街ポカラは、美しい景色に穏やかな空気が漂うネパールのリゾート地といわれています。
私がネパール行きを決めたのは、ポカラでヒマラヤ山脈が見たいと思ったのがきっかけなので、これだけは絶対に外せないプランでした。
訪れた時期が雨季だったこともあり、山はほとんどは雲に覆われていましたが、それでも切れ間から少しだけ、壮大な姿を見ることができました。
そんなポカラの美しい景色と、街の様子を紹介します。
【ポカラ旅行の参考記事】
カトマンズからポカラへバスでアクセス!ネパールのツーリストバスの乗り方とおすすめポカラ観光
ポカラのレイクサイド
ツーリストバスでカトマンズを朝7時に出発し、15時頃にポカラのバスターミナルへ到着しました。
ポカラは大きな湖に面している街で、湖の東側のエリアをレイクサイドと呼んでいます。
ここは外国人観光客が集まる場所で、多くのホテルやゲストハウス、レストランにカフェにギフトショップ、エステサロンなどが並んでいます。
比較的治安も良く落ち着いて過ごせますが、ただ第一印象としては、完全に観光地化された様子がいまいち‥といったところでした。
勝手に抱いていたイメージでは、山のふもとの田舎町ような気がしていましたが、実際は少し印象が違うようです。
ポカラのホテル
ホテルビューポイント
宿泊するのは前日に予約をした、レイクサイドの「ホテルビューポイント」です。
ドライバーさんがポカラのバスターミナルに迎えに来てくれていました。場所はペワ湖から徒歩2分で大変便利です。
私の部屋はダブルルームでした。少々建物の古さはありますが、使い心地はとくに問題ありません。
エアコンはなくファンだけですが、窓を開けていれば涼しいので大丈夫です。
テラスに洗濯物を引っ掛けられますが、窓やドアを開けたときに蚊が入るので、コンセント式の蚊取り器をフロントでもらいました。
フロントになければ自分で購入するなどして、蚊対策は必ずしておくことをおすすめします。
住所:Gaurighat -06,Lakeside, Pokhara 33700 ネパール
電話:+977 61-464648
ネパールの宿泊料金と注意点
料金は一泊1500ルピー(約1600円)。本当は1000ルピー(約1080円)くらいで泊まりたかったけど、ホテルなのでこんなもんだと思います。
ただネパールの料金設定は曖昧なので、事前予約ではなく直接交渉する場合は、よく確認した方がいいですね。
私はここで延泊をお願いしたら、最初の料金と同じでいいと言われながら、いつの間にか1泊1800ルピーにされていたのでゴネました。
すぐに1500ルピーに下げてくれましたが、そのくらいネパール価格は曖昧だということです。
宿の値段交渉をするときは
この辺りはホテルやゲストハウスがたくさんあるので、実際に部屋を見てから決めるのもいいと思います。
その際にはトイレの流れ具合やシャワーのお湯が出るかなど、水回りは必ず確認しましょう。
交渉時はこれ以上は安くできないと言われても、連泊を条件にさらに値切るとけっこう落としてもらえます。
少し面倒ですが、このやり取りはネパールを旅する上で必要です。
屋上から見えるヒマラヤ山脈
ホテルビューポイントでは屋上からヒマラヤ山脈を見ることができます。
私が訪れたのは雨季だったので、ほとんどが雲に隠れていましたが、朝のほんの数分間だけ、その姿が現れたときがありました。
ネパールを代表する山、マチャプチャレ。
マチャプチャレとは魚のシッポという意味らしく、標高は6993m。ネパール人は神の山として崇拝していています。
とても神聖な山であるため登山が禁止されていて、これまでも頂上にたどり着いた記録はないそうです。
タイミングが良ければ、朝日や夕日に染まるマチャプチャレが見れるかもしれません。
ポカラのレストラン
ポカラにある日本食レストラン
ジャパニーズレストラン・フジヤマ
レイクサイドはレストランが豊富で、安くて美味しい料理が食べれます。ひと通りの種類が揃っているので、食に困ることはないでしょう。
私はずっと日本食を食べていて、最初に見つけたのはフジヤマというお店でした。入口が少しわかりづらいですが、階段を上がった二階です。
メニューはどれも500円以下で、日本のお米やお味噌を使っているので違和感なく美味しいです。
日本語も通じるので、どなたでも安心して利用できるでしょう。
カツ丼360ルピー(約390円)
住所:Lakeside Rd 6, Pokhara 33700 ネパール
電話:+977 984-6520424
時間:8:00〜21:00
桃太郎レストランポカラ店
こちらはネパールで有名な桃太郎レストラン、ポカラ店。桃太郎はカトマンズにもあるようです。
メニューが豊富でとにかく美味しいですね。全体の料金が若干高めな気がしますが、ポカラに来たら必ず寄りたいお店です。
アルコールやおつまみメニューも豊富なので、夜に居酒屋として利用するのもいいでしょう。
かき揚げ丼340ルピー(約370円)
住所:Baidam Rd, Pokhara 33700 ネパール
電話:+977 61-464134
ジャパニーズレストラン青空
住所:Phewa Marga, Pokhara 33700 ネパール
電話:+977 61-461707
時間:8:00〜21:00
そば処 たべものや
住所:Lakeside Rd, Pokhara 33700 ネパール
電話:+977 61-465457
時間:11:00〜21:00
ポカラ観光の中心ペワ湖
ぺワ湖に浮かぶボート
ポカラのシンボルといえば湖で、このぺワ湖はネパールで2番目に大きな面積を持っています。
ぺワ湖のボートは手漕ぎとそうでないものがあり、いずれも対岸まで行くことが可能です。
湖に浮かぶ小さな島には、バラヒ寺院というヒンズー教の寺院があるそうなので、そこまで行ってみるのも面白いでしょう。
私はボートを利用していないので乗り心地がわかりませんが、天気のいい日には湖上からヒマラヤが観れるかも知れません。
ペワ湖沿いの遊歩道
ぺワ湖沿いは遊歩道になっていて、湖を見ながらのんびりお散歩することができます。
水辺は本当に気持ちがいいですね。海のない国ネパールですが、ここでは湖に人が集まり、それぞれの時間を過ごしていました。
折りたたみ傘を用意して!
夏にこの道を歩くときは、日陰が少ないので日傘を持つことと、水を必ず用意しましょう。雨季でもネパールの日差しはとても強いです。
雨季のポカラの気候はやや蒸し暑く、雨が降れば傘が役に立たないほどの土砂降りです。
私は運よく外出中に雨に当たりませんでしたが、急に降り出す場合もあるので、折りたたみ傘を常に用意しておきましょう。
ヒマラヤが見えるサランコットの丘
ポカラの街とヒマラヤ山脈が一望できる丘サランコットは、ポカラ観光の人気のスポットです。
サランコットでは景色を楽しむだけでなく、パラグライダーやスカイダイビングなどのアクティビティーも行なっています。
サランコットの行き方
サランコットの丘の標高
徒歩でも行くことはできますが、お散歩気分で行くにはかなりツラいと思います。ちなみに標高は1592mで、丘というより山ですね。
ポカラはすでに標高800mだとはいえ、さらに800m近く山道を上がらなければいけません。そのため通常はタクシーで行くのがベストです。
サランコットへのタクシー料金
最初はやたらと高いネパール価格
ホテルでサランコットまでのタクシー料金を聞いたら、往復4000ルピー(4300円)と言われました。かなり高めなお値段です。
マネージャーさんの話によると、山の上なので歩いてはとてもいけないと‥
なので行くのを諦め湖畔にいると、「サランコット行かない?2000ルピーでどう?」と話しかけられ、半額かぁ‥と思いながらもスルー。
するとまた別のお兄さんが「1500ルピー」と言ってきたので思わず立ち止まり、そこから交渉スタートしました。
1000ルピーにして!とかなり粘っていたのですが、やり取りに疲れてきたので1100ルピーで交渉成立。
すごくお得な気がしますが、実はこのくらいが相場です。
とはいってもはじめから相場を知っていたのではなく、行っても雲でヒマラヤが見れないからと、あまり乗り気じゃなかったのですね。
でもせっかくポカラに来たから、1000ルピーくらいなら出してもいいつもりでいたら、たまたまそれが相場だったというだけのことでした。
ポカラからサランコットの適正価格
噂によるとレイクサイドからサランコットまでは、往復1000ルピー(約1080円)、片道600ルピー(650円)くらいでいけるそうです。
それにしても、道で声をかけてくるお兄さんより、ホテルのマネージャーの方が大胆ですね。いきなり4倍も乗せてくるとは参りました。
ポカラの景色が一望できる展望台
サランコットは晴れているのに、肝心なヒマラヤは雲に隠れ、姿を見ることはできませんでした。
だけど高台から正面に見る山の景色は最高だろうと、イメージしただけでもぞくっとします。
早朝は比較的現れやすいと聞きましたが、まぁ相手は7000m近い山々ですから、雲がかかるのはムリもありません。
ヒマヤラ山脈というと、エベレストは見れた?とよく聞かれますが、残念ながらポカラからエベレストは位置的に見えません。
ポカラからは聖山マチャプチャレを含む、アンナプルナ連峰を見ることができます。
宿泊もできるサランコット村
サランコットは眺めがいいだけでなく、ここは高台の村になっています。道沿いでは人々の生活の様子が伺え、中には宿泊施設もあるそうです。
ポカラの宿泊はレイクサイドだけでなく、このような村に来るのも面白いですね。
もちろん運が良ければ、朝日に照らされるヒマラヤ山脈を、ベストな場所から見れるかもしれません。
ヒマラヤが一望できるもうひとつの丘
ポカラで見晴らしがいいのはサランコットだけではありません。
ぺワ湖の向こうの丘の上に白い建物が見えますが、これは日本山妙法寺という日本のお寺だそうです。
標高1113mの丘に位置していて、車でも行けるそうですが、元気があればハイキングをしてみるのもいいでしょう。
ここからもポカラの街とぺワ湖、そしてアンナプルナ連峰が一望できるそうです。
ポカラの滝、デイビスフォール
レイクサイドから南へ向かった場所に、デイビスフォールという滝の流れる公園があります。
この周辺にもギフトショップが並びますが、外国人向けに観光地化されたレイクサイドとはひと味違う、ネパールらしい空気が流れています。
距離にして4kmくらいですが、私はタクシーを使わず歩いて行きました。
たまたまこの日はヒンズー教のお祭りだったらしく、広場で踊る人の様子があちこちで見られました。
駒ヶ根友好公園のフェスティバル
レイクサイドからデイビスフォールへ向う途中に、大きな公園があります。
ここは駒ヶ根友好公園といって、日本の地名が付けられています。
ポカラは長野県の駒ヶ根市と国際協力友好都市協定を結んでいるのだそうです。
この日はたまたまお祭りがあり、公園内の道の両脇には露店と物乞いがずらっと並んでいました。
とにかくすごい数の人・人・人‥さらに奥へ行くと音楽に合わせて人々が踊っています。
メインとなるエリアは混雑具合がさらに増し、面白そうではありますが、あまりの人の多さに怖くなったので退散しました。
駒ヶ根友好公園は、このようにときどきイベントやフェスティバルが行われますが、それ以外は静かな場所のようです。
デイビスフォール
デイビスフォールにたどり着くと、自然の中なのかと思いきや、そこは整備された公園でした。
入場料ははっきり憶えていませんが、確か30円くらいだったと思います。
ここでは休日を楽しむネパール人の姿が多く見られ、レイクサイドとはかなり違った雰囲気です。
滝は近くへ行くと迫力の音を立てて流れていて、手すり越しにその様子を見ることができました。
ここは水量の多い雨季がおすすめかもしれませんね。
入口付近のギフトショップのおじさんは、一生懸命にシンギングボウルを勧めてくれました。
だけどカトマンズのスワヤンブナートで聴いたシンギングボウルの音が良すぎたせいか、どれもいまいちに聴こえます。
私は物を持つのが好きではないので買い物はしませんが、でも面白いおじさんだったのでいろいろ話し込んでしまいました。
もしも買い物するならば、値段交渉を忘れずに行いましょう。
ヒンズー教のフェスティバル
デイビスフォール入口の向かい側、お土産屋さんが並ぶ細い道を歩いていたら、奥の公園でも人々が集まり踊っていました。
詳しくはわかりませんが、これは月曜日に行われるフェスティバルのようで、公園の奥にある学校も休みになっていました。
ヒンズー教では蛇は神とされているらしく、人々はコブラの像に祈りを捧げています。
これらは日本人にとって馴染みのないものですが、ネパール人はわからないことを尋ねれば、何でもこころよく教えてくれます。
私もこのとき学校の前で、校長らしき男性に「今日は何のお祭りなの?」と尋ねてみると、いろいろ構内案内してくれた上にもてなしを受けました。
もしも機会があれば、ネパール人と一緒にフェスティバルに参加してみてはいかがでしょうか。
ポカラでの時間
ポカラでヒマラヤ山脈を見たい気持ちは山々でしたが、訪れたのが雨季だったため、どうでもいいや‥なんて気持ちも芽生えていました。
だけど実際にマチャプチャレを見てからは、すっかり心が奪われてしまいました。
ほんの数分でしたが、やはり山というのは不思議な魅力がありますね。
ポカラのレイクサイドは表面上は観光地化されていますが、素顔も少しも隠れていない街でした。
ネパールはきっと、通常の観光とは違う視点で旅をすると、とても面白い国だと思います。
次回はヒマラヤのふもとポカラで、トレッキングやヨガも体験してみたいです。
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