テレルジはウランバートルから最も近いリゾート地で、モンゴル人だけでなく外国人観光客からも親しまれています。
景色は岩山に囲まれているのが特徴であり、中には珍しい形の岩も見られます。それらは自然が生み出したアートであり、訪れる人々を楽しませています。
今回はそんな美しいテレルジの見どころをご紹介します。
テレルジ観光の見どころ
かわいい姿の巨大岩「亀石」
テレルジでもっとも注目されているのは、亀の形をした巨大岩です。見た目の通り「亀石」と呼ばれ、テレルジで一番の人気スポットになっています。
亀の形になっているのは人の手が加えられたわけではなく、長い年月をかけて風や雨によって削られていったからです。
偶然にも亀の形になったのは奇跡としか言いようがありませんが、そんな気の遠くなるような事実よりも、どこか愛嬌のある可愛らしい姿が人気の秘訣となっています。
高さは15メートルほどあり、途中まで登ることも可能です。角度によってはまったく別ものになってしまうので、亀に見るには少し遠くから眺める方がいいでしょう。
亀石周辺のユニークな岩
亀石の周辺には数人の僧侶が雑談をしているように見える岩や、本を読んでいるように見える岩など、様々なイメージが広がるユニークな岩を見ることができます。
また、まるで誰かが意図的に置いたかのように、変なところにポツンと積まれた岩もありますが、これらももちろん自然にできあがったものです。
風が吹くと転がってしまいそうですが、モンゴルの激しい気候の中でも変わらずあるということは、実際は意外にどっしりとしているのかもしれませんね。
亀石のように名前が付いているものは他にありませんが、色々と探してみると面白いと思います。
アリバヤル寺院
アリヤバル寺院は1998年〜2004年にかけて建てられた寺院であり、自然のエネルギーを取り込む瞑想の寺として知られています。
歴史は浅いですがテレルジ観光には外せないスポットであり、寺院を遠くから見ると象の顔のになっているのが特徴です。
敷地へ入ると道沿いには仏教の教えが書かれた板が建てられ、寺院手前にかかっているつり橋には「叡智へ導く橋」と書かれています。
象の鼻の部分にあたるのは108段の階段であり、後ろを振り向くと眺めのいい山の景色が見渡せます。
参拝の順序としては時計回りに寺院内を進み、正面にある菩薩像の前でお祈りをします。そのあとは覚醒者として知られるミャルボグドの洞窟を見学するといいでしょう。
また胃の聖水と呼ばれる泉もあり、この水を口にすると体内が清められるといわれています。
アリバヤル寺院は美しい自然に囲まれた、パワースポットのような場所なのかもしれません。
チンギスハーン 騎馬像
モンゴルの象徴ともいえるチンギスハーンの騎馬像は高さが40メートルあり、「世界一大きな騎馬像」としてギネスブックに認定されています。
厳密にいうとテレルジからは少し離れていますが、合わせて訪れるケースが多いです。
大地にそびえるハーンの姿は王の貫禄をかもし出すだけでなく、見上げると大空に走り抜けていくような力強さを感じます。
台座の部分は博物館になっていて、内部からエレベーターを使い外へ出ると、そこは展望台になっています。
その場所はチンギスハーンの顔の真下になるため、迫力の像をどアップで見上げると共に、周囲の広大な景色を見渡すことができます。
また博物館内に展示されている巨大ブーツも、「世界一大きなブーツ」としてギネスブックに認定されています。
博物館に興味がなくても、モンゴルに来たら一度はこのチンギスハーン像を見ておくべきかもしれません。
テレルジでできる人気の体験
草原で乗馬をする
モンゴルで人気の体験といえば、やはり一番は草原で乗馬でしょう。普段乗馬に興味がない方でも、乗ってみるとその面白さに気付くようです。
馬は草原で放牧されているため、「牧場内を歩くだけ」といった内容には決してなりません。
そしてその方のレベルに合わせて馬方とガイドが2人体制で誘導するので、初心者でも無理なく楽しむことができます。
そのため乗馬を目当てに毎年訪れる方も多く、ハイシーズンには団体で移動している姿なども頻繁に見られます。
馬上から見る景色はまた格別なので、是非体験してみてはいかがでしょうか。
ゲルに宿泊する
ツーリストキャンプ
草原を楽しむならゲル宿泊も人気の体験であり、テレルジにはたくさんのツーリストキャンプが建ち並んでいます。
ツーリストキャンプとは、ゲル、トイレ、シャワー、レストランなど、宿泊用の設備がひと通り備わった場所のことをそう呼んでいます。
ホテルは街以外ではほとんど見かけないため、草原での宿泊はツーリストキャンプになることが多いです。
遊牧民のゲル
遊牧民の民家に泊まることも可能です。この場合は遊牧民が暮らすゲルとは別に、ゲスト用に建てられたゲルに泊まるのが通常です。
室内はツーリストキャンプとあまり大きく変わりませんが、宿泊施設ではないためシャワーやトイレなどの水道設備はありません。
それからコンセントもない場合が多いですが、多くの遊牧民はソーラーパネルを完備しているため、頼めばスマホやカメラの充電などはしてもらえます。
不便ですが本物の遊牧民と共にリアルな生活を体験できるため、ツーリストキャンプとはひと味違った時間になると思います。
料理ももちろん遊牧民宅で作ったものが振舞われ、タイミングによっては特別料理や馬乳酒などがいただけるかもしれません。
まとめ
テレルジはウランバートルから日帰り、または1泊でも楽しめて、なおかつ充実した観光ができるのが魅力です。
大自然の中で乗馬を楽しむことは最も人気の体験なので、モンゴルに来たらぜひテレルジを訪れてみてください。